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Channel: エナフンさんの梨の木
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この式をどう個別投資に活かすのか?

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なるほど、あんたの言う通り


株価 = 近未来の1株利益 / ( 金利 + リスクプレミアム)


の概念式に基づいて株価を見る習慣をつけると、

今まで以上に何が起こっているかが分かるようになった・・・。


けど、それと、長期投資法とはどう結びつくのか?

(私は、理解したいのではなく、儲けたいんですけど・・・。)



そんな疑問を持たれている方もいらっしゃることでしょう。


ここからは、個別投資法について見て行きたいと思います。



合衆国の偉大なファンダメンタリスト達が口をそろえて教えてくれるのは、


株価は企業の本質的価値を適切に反映しているとは限らない

(ただし、長期的には本質的価値に一致していく)


ということです。


上の式はあくまで株価を説明する為の概念式であって

本質的価値を示すものではありません。


つまり、


本質的企業価値 ≠ 近未来の1株利益 / ( 金利 + リスクプレミアム)


と言えるのです。


では、なぜ、この式は本質的価値と一致しないのでしょうか?


それは二つの予想部分、

つまり「近未来の」という部分と「リスクプレミアム」という部分に原因があるのです。


企業の本質的価値は本来、

近未来の予想収益なんかで推し量れるものではありません。


もっとずっと長期的な収益展望から計算されるべきものであり、

そこに大きなズレが存在することがある、そこを狙え!!

と教えてくれるのです。


本ブログ記事「企業の成長をどう読むか?」2014.9.21参照

http://ameblo.jp/okuyama-tukito/entry-11867667387.html



それなら、なぜ、

多くのマーケット参加者は「近未来の」企業収益で企業価値を推し量ろうとするのでしょうか?


それには以下のような理由が考えられます。


1)そんな長期的な未来を推計するなんてどうせできないことと諦めている。


2)ファンドマネージャーも個人投資家も、短期的に儲けたいという欲求が強すぎる為、

 そんな先の事よりも、直ぐ目先に起こることの方に興味を集中させてしまう。


3)株価の変動はとても目まぐるしく、どうしてもそんな動きに意識が引っ張られてしまう。



この1)2)3)のマーケットの常識はとても強力です。


幸いにも、ウォーレンバフェットやピーターリンチもそのことをよくご存じであり、

何度となくそんな常識に対する反論が加えられていることに気付くでしょう。


1)そんな長期的な未来を推計するなんてどうせできない

確かにほとんどの銘柄は長期的な予測は不可能。

ただし、非常に少数だが長期的な成長を読むことができる企業も存在する。

そういう銘柄に集中して投資する。


2)直ぐ目先に起こることの方に興味を集中させてしまう

選別された成長銘柄の場合、

長期的な企業価値は短期的な現象の影響をほとんど受けない。

特に一過性の事件で株価が急落するようならむしろ買い場であると考える。


3)株価の変動はとても目まぐるしく、どうしてもそんな動きに意識が引っ張られてしまう。

下手に株価を見ない。

刻々と動く株価変動よりもむしろ、

決算書や投資家向けの資料、

あるいは、その企業の商品やサービスの動向を注視し、

例え株価が下がっていても、長期的な企業の成長に変化が無ければ、

その株を保有し続ける。


といったところでしょうか?


それでは次に「リスクプレミアム」に関するマーケット視点と

長期投資家視点の違いを説明したいのですが、

ちょいと長くなりましたのでまた次回。




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