株価 = PER × 1株利益 です。
もし株価が2倍に上昇するとすれば、
PERが(例えば10倍から20倍に)2倍になるか、
1株利益が、(例えば100円から200円へと)2倍になるか、
その両方の合わせ技で、
(例えば、PERが1.25倍、1株利益が1.6倍で、1.25×1.6=)
2倍になっているはずです。
じゃあ、50倍も上昇したセリアもその理屈は成り立っているのか?
念の為、確認してみましょう。
平成26年3月期の同社の有価証券報告書です。
ここに掲載されている5年の間に株価は
241円から3825円へと約15.9倍に上昇しています。
で、資料を見ると、
利益は4.15倍、PERは3.84倍ですから、
4.15×3.84=15.9倍とぴったり合いますね。
当時、PERが10倍を大きく切っている割安な成長株を保有すれば、
10倍高も夢じゃない!!
と声高に主張していましたが、(多くの読者は半信半疑だっただろうが・・・)
割安さの解消(PERの上昇)×成長分(利益の拡大)の合わせ技で、
10倍を超える大上昇となっているのです。
平成22年3月末時点で既に底値から株価は約3倍にもなっていましたので、
15.9×3倍でざっと50倍という訳です。
(つまり、その当時、私は株価は3倍にもなっているという理由でこの株の購入を見送ったわけだ。)
株価 = PER × 1株利益
私の公式では、
株価 = 1株利益 / (金利 + リスクプレミアム)
ですね。
私は、PERの差の大部分は
投資家が考えるリスクプレミアムの違いによって生じていると考えているのです。
上の二つの式を合体させると、
PER =1/( 金利 + リスクプレミアム)
となりますね。
ここでいう金利とはマクロの話ですので、
個別企業で差はありません。
つまり、PERの差はリスクプレミアムの差とこの数式は教えてくれるのです。
当時、セリアのPERは6.1倍だったようですが、
それだけ、リスクが高いとみなされていたわけです。
まだ、リーマンショックのドサクサが尾を引いていましたからね・・・。
一方で、店に入ってみると大繁盛。
奥さんの評判もすこぶる良く、
リスクなんてむしろ小さく感じました。
この差が5年がかりで解消され3.84倍に株価を上昇させ、
その間に利益を4.15倍にしたわけです。
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