Quantcast
Channel: エナフンさんの梨の木
Viewing all articles
Browse latest Browse all 801

相場は水モノ

$
0
0
株価=近未来の業績÷(金利+リスクプレミアム)

株価の変動を分析するツールに便利だと思って、概念式として紹介しています。

この中で、私は「近未来の」と業績の前につけましたが、本当は、金利にも、リスクにも「近未来の」とつけるべきだったかもしれません。


こんなふうに書くとよく勉強さている方の中には、企業価値を分析するに当たって、近未来では足りないのではないか?

そう感じる方もいらっしゃるでしょう。

教科書的には、投資収益を検討するなら20年くらい未来までの収支計画を作成し、それを元にDCF法で事業価値を探るのが正しい、と覚えた人もいるかも知れません。

確かに未来が正確に読めるなら、その方法は100%正しいわけですが、そうは行きません。

・リゾートホテルの投資を計画して、コロナで全く予想が外れた。
・安価な半導体や燃料が安定的に入る前提で工場を建てたが、全くあてが外れて採算が取れない。
・ロシアへの投資を計画して、撤退を余儀なくされた。

この2年ほどに起こった出来事を思い出すだけでも、20年も未来の収益を予想することが、かなり馬鹿げている事に、気づくでしょう。

そのため、株式市場は現時点で読める範囲の「近未来」までは株価に織り込みますが、「それ以上先は知らん!!」前提で価格が形成されていきます。

(コロナもない、ロシアの戦争もない前提なら)4000円が妥当だった株価が800円まで叩き売られるなんて!!

特に今のように不安定化すると極めて近未来にばかり人の目は集中していきます。

この5年ほどしか株をやっていない人には、信じられないような値動きが続いているかもしれませんが、株なんて、まぁ、こんなもんです。
こういう時に「相場は水モノ」という古い教えを体に覚え込ますと良いでしょう。

私が株をやってきた約35年の間では、むしろ、今みたいなひどい相場の方が長かった気がします。
(いや、今よりずっと酷かった。こんなのカワイイ感じがする。)

ただ、それが原因で儲けるチャンスが生まれるわけですから、そこを面白く感じるかどうかですね。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 801

Trending Articles