私がブログを始めた2008年頃、ほとんどの個人投資家は、DCF(ディスカウントキャッシュフロー)やPEGレシオといった、ファンダメンタルズ分析の基本的な考え方を知りませんでした。
長期的には割と理屈の通った株価変動をするのに対し、むしろ短期的な株価変動の方が予測が難しい、という理屈がなかなか理解されなかったのです。
知らないにもかかわらず、「短期でもこんなに難しいのに、長期的な株価変動なんて絶対に予想不可能」という考え方だけはしっかり持っていて、短期トレードを離れようとしませんでした。
長期的には割と理屈の通った株価変動をするのに対し、むしろ短期的な株価変動の方が予測が難しい、という理屈がなかなか理解されなかったのです。
それで、一冊目の本を書き、さらに日経BP社にご縁があって次の本を書いたのです。
ただ、私の本を読んで株を始めたは良いけれど、SNSなどに氾濫する大量の情報に溺れてしまう投資家がたくさんいるのではないか?と心配になり、情報整理的な意味合いの本をさらに2冊書きました。
成長株を割安な時に買う。割高になったり、成長が止まったら売る。(ただし、もっと良いのを見つけたら、その株を売って乗り換えても良い)
このシンプルな原則を守りさえすれば、短期的には損をする事もありますが、長い目で見ると勝ちを積み上げることができるのですが、
ネット上に溢れかえっている、もっと良さげな情報に混乱したり、あるいは、自分の強みを忘れたり、割高にも関わらず、米国は日本とは違うとか、この産業は少々PERが高くても許容されるとか、先程の基本原則とかけ離れた、流行りの考え方を信じて、ドボンするのです。
基本を離れた流行りの考え方こそが、往々にしてワナなのですが、短期的にはむしろそっちが正しいかのように見えるため、私のような長期投資家が馬鹿に見えることが多いのです。