素人発想

ピーター・リンチが良いと思うのは、素人発想だからこそ勝てるという、ちょっと不思議に聞こえるけど、実際にやってみると「なるほど」と納得できる部分にあると思うのです。

複雑で数多い投資対象の中から、当りを探し当てて、しかも上手に買い、上手に売り抜けることなど、素人には無理。投資信託を買って、AIを駆使し、金融工学にも精通しているプロ投資家に任せるべきだ。

等と言われるとぐうの音も出ないのですが、実際にやって見ると、「なるほど、勝てるわ。つまり、そういうことか。」となるわけです。

この時、変にプロのテクニックを覚えてプロと同じ土俵で戦いに行くと負けやすく、むしろ素人発想に徹する方がうまく行きます。

なんでそんなおかしなことが起こるのか？

それは根本的なところで、成長企業を応援する投資家を儲けさせるように株式市場が出来上がっているためだと思います。

私はその事を本の中で「小高い丘の上に立つ」と表現しました。

難しいことはよく分からないけど、この会社のことはよく知ってるし、絶対伸びると思う。調べると値段も手頃だし、とにかく買ってずっと持ち続けてみよう。

コレでOKなのです。

後はその会社の成長とともに自分も株式投資の勉強をしていけば、次第に他にも良いのを見つけられるようになり、振り返ってみれば、随分と勝ちを積み上げることになるのです。