こう来ればこうする、そう来るならこうやる、といったパターンを一つでも沢山身につける事によって株で勝ちを積み上げる方法も確かにアリだとは思います。
が、どちらかというと、短期トレード的な発想です。
長期投資においては、そのようなパターン化した戦略では、ある局面では有効でも、ある局面では、仮に有効に見えたとしても、むしろ害となってしまうことがあります。
過去の株本で勉強しても、今では全く使えない例はいくらでもあるのです。今回の新型コロナウイルスによる一連の変化は、まさにその一例と言えるでしょう。
外部環境が過去例が無いほど変化してしまっているのに、何事もなかった頃の成功パターンをで対応しようとしても、大抵はうまく行きません。ベースが根本的に異なっているため、方程式の前提条件が変わってしまっているのです。
少なくとも、過去30年、これ程経済が痛んでいるのに、これ程よく騰がる相場を私は経験したことがありません。
何が必要か?
一言でいうと前提条件の見直しが重要です。
その為には、単に方程式を丸暗記しているだけでは、何が前提条件となっているのかわかりませんから、対処のしようがありません。
難関大学の数学の入試問題と同じですね。
そのうらにある本質的な理由を知っておく必要があるのです。なぜPEGレジオで成長株の妥当性が計れるのか?なぜダブルトップは下落のサインなのか?なぜ金融緩和が進むと株価は上昇するのか?
それらのルールを覚えるだけでなく、その理由を知っておく方が重要なのです。
そんな風に考えて、過去、本を書いてきましたし、今回もその視点で書かせていただいた次第です。