このブログを始めて以降、
日本株、それも小型株に偏重したポートフォリオで資産を増やしてきましたが、
今年はそれの大幅な見直しを考えていました。
(今年の初めにコメント欄か何かに書いたような気がします。)
良く、小型株はリスクが高いとか、外国株はリスクが高いとか、
等と考えている人がいますが、
バリュー投資家はそうは考えません。
小型株だろうが、外国株だろうが、
本質的価値を大幅に下回った株価でそれを購入できるのであれば、
リスクを上回って、リスクプレミアムを手にする事ができる為、
それが保険となって投資としてのリスクはむしろ低くなる。
この信念があった為、資産を極端に小型株に偏重させておいても、
なんら怖くはありませんでした。
一方で小型株の中には爆発的な成長力を秘めているものがあるため、
そういうのを慎重に選べば、ローリスク・ハイリターンな投資対象を
手に入れることができたのです。
ところが、小型株もずいぶん上昇し、
割高とまでは言いませんが、割安な状況でもなくなってきました。
(もちろん、探せばずいぶん割安なものもありはしますが、
以前ほどそこら中にゴロゴロ転がっている感じはしなくなりました。)
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すぐれた投資家は、
価格が本来の価値を下回っている資産に気づく(そして買う)。
そのような価格になるのは、
ほとんどの人がその資産の真価に目を向けていないときだけだ。
(中略)
誰もが知っているのなら、みなが買いに動き、
価格は安くなくなってしまうはずだ。
誰もが気に入っているものを買っても大儲けはできない。
誰もが過小評価しているものを買わなければならないのだ。
~投資で一番大切な20の教え ハワードマークス著(日経新聞出版社)
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バリュー投資家には一般的な考え方を根拠に大勝負したんですね。
もちろん、ITバブル時やライブドアショック時のように、
PER100倍みたいな超割高な状況ではありませんから、
ピーターリンチ基準で行けば、
今でも売りの条件を満たしているとは言えません。
しかしながら、資産のほぼ全てを小型成長株にのみ傾けるような行為は
さすがに危険だと考え始めていたのです。
とりあえず、夏ごろには
太陽光発電所を作るのに資金が必要でしたので
それを現金化しておいたのですが、
さらに資産を分散させるため、
その後年末にかけて結局保有株の約半分を売却しました。
実は同じようなことはリーマンショック前にもやっていました。
旧)エナフンさんの梨の木記事「えらいことになってしもた」2008.9.16参照
http://enafun.blog21.fc2.com/blog-entry-127.html
この時は、株はほぼすべて売却していました。
株式市場全体がおかしくなっていたんですね・・・。
(ちなみにこの後、娘の教育資金にとっておいた??万ドルも結局、小型株に変った。)
今は当時ほどひどい状況とは思いませんが、
なんとなく似た雰囲気が漂い始めています。
企業の本質的価値を当てようとするゲーム(ファンダメンタル投資)より
明日騰がるのを探すゲーム(モメンタム投資)の方が強くなっていると感じるんです。
このような市場は変動幅が大きくなり、ダマシが横行し、
本質的価値も無視されがちになりますから、
正直好きではないのです。
そこで、今回は中間をとって半分売却と判断しました。
個人的に一番心配なのは、制御不能な円安に陥ることです。
1ドル180円とか・・・。
そこで、今回もドル資産を多めに持とうとしています。
その一方で、次に心配なのは、
急激な資金の巻き返しに伴う円高です。1ドル80円とか・・・。
全く相反する方向へそれぞれとても大きなリスクが存在していると感じているんですね。
今後、ますます変動幅(ボラティリティ)が大きくなるだろうことは想像できるのですが、
どっち行きに、乗れば良いのかは分からない。
もちろん、大惨事は起こらず、今の延長線上が続くこともある・・・。
そこで
シナリオ1)
制御不能な円安に備えて、海外資産を多めに持つ。
シナリオ2)
急激な円高は甘んじて受け入れる。 このシナリオの方がまだマシだ。全てを失うことはない。
デフレなら太陽光発電所からの安定収入の実質価値も騰がる。
シナリオ3)
今の延長線上が続くなら、引き続き日本株投資で資産を増やそう。
と、考えた次第です。
実物資産も含めた長期分散投資は(確かに大儲けは狙えないかも知れないが、)
誰もに見放された激安投資対象が見当たらない場合には有効な手段だと考えています。
(バフェットの言葉を借りれば、無知に対するリスクヘッジだ。)
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